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2011/08/11.Thu

父のこと

このブログを読む人がいてもいなくても、このテーマで始めてしまったからには
遅かれ早かれ書くことになると思う、父と英語。

私は普段使用のテキストを買っていない(*_*)。
ケチとも言えるし、レトロな昔の人らしい律義な文字の父の書き込みいっぱいテキストを
開くことが、ある種の精神安定剤??のような役目も果たしている。

生前ろくにコミュニケーションをとることもなかった、父の知らない一面が
そのテキスト随所から感じられるような気がする。

前に書いた英国人「ぶりてぃっしゅじぃさん」なるおじいさま先生曰く
「リタイアして時間もお金も出来たので、英語でもやろうか」
というスタンの人は上達しない。
と、きっぱり断言していた。(そこまで言いきっていいのか??と思ったけど・・・)
でも、例外もいる。
父みたいな。
多分、もっと若いころからやりたかったんだと思う。
「家長」という立場がなければ^^;。
遥か以前、スピードラーニングの原型?みたいな面白く聞けて上達!
毎月配布、というものを母の承諾なく注文してしまい
毎月たまるばかり。母からはブーイングということがあった・・・・(+_+)。

月日は流れ、50代にして父は障害者となった。
一見、見た目ではまったく分からなかったし、障害者年金を貰いながらも働いていた。
ただし、歌手を志したこともあるというほど得意だった歌も歌えなくなり、
どこまで好きだったのかは分からないけれどゴルフも駄目。
楽しみの自由は大きく制限されてしまった。
笑うと皮膚が痛む、と笑う事さえままならなかった。
(これは、後の皮膚移植手術でかなり改善されたようだったけれど)
一応大手の企業から、定年前にはその子会社でもないようだったけれど
極めて精神衛生ヨロシクナイ中規模会社に勤めていた。
そこは、父がリタイア後に潰れてしまった(゜o゜)
よくよく内情が酷く荒れていたようだったし、ストレスも半端ではなかったと思う。

そして、リタイア後、しばらくあれやこれやをかじったのち・・・・・

とりつかれたかのように、ひたすら英語に打ちむようになった。
それって新しい仕事なの?
と、聞きたいくらいだった。
週に一度、地域の英語サークルで英国人の先生に習い(なので英国のテキスト)
あとは毎日毎日、書斎というスペースもなく
居間のテレビの前の専用長椅子で、分厚い紙の辞書+出始めのソボク~な電子辞書を抱え
何やらとにかく熱心に取り組んでいた。
毎日、毎日、毎日・・・・・・

ずいぶん外国にも行った。
なんでも、スペインではフラメンコの場に引っ張り出され!!!
日本人オヤジとしてはオドロキの才能を発揮していたらしい(・_・)(見たことがない・・・)。
向こうの空気のなか、魂の自由を満喫できたのではないかな。
なんと、母と二人で約3週間オーストラリア・フリー旅行断行。
自由気ままにアパートメントホテル等を渡り歩き、道行く人に呼び止められたりして
(いつもの帽子に大好きなアイルランドのバッチをつけていた。
向こうにはアイリッシュ系移民さんが多いため、ずいぶん声をかけられたらしい。
ってことは、話していたようだ)

海・船大好きなところから、もっぱらヨーロッパ・オーストラリアの海沿い地域へ。
そして、南仏の海を見に行くと準備していた。
その準備の話を、本人前に聞いた二日後―――――――――――――――
夜中、危篤の電話を受けた。
急逝。


てんやわんやの後、本人若いころからさんざん言っていたとおり
お坊さんを呼ぶ葬儀はなし。当時まだまだ少なかった「音楽葬」ということで、
シャンソンやジャズで「お別れ会」とした。
(どんなに明るい曲でも、本人が好きだったのなら良いらしい。)
日本で最も好きだった、故郷近くでもある関門海峡に散骨。

その遺灰のごくごく一部を、後に母はオーストラリアで最も好きだったという
パースの海(大西洋)へチラリと捲いたそうだ。
(妹と二人で「最後の海外」という名目で。
その後、母の「最後の海外」は私と更にもう2回オーストラリアがつづいた・・・)

色々遺品を整理したりした折に、父の「英語学習ノート」を見てしまった。
ガクゼンとした。
まさか、ここまでやっていたとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・

アイルランドに関して
エンヤの音楽が素晴らしい
その他諸々
自分の興味深いことなどを英文でつづっていた。

ショックだった。

なんと言っていいか分からないショックだった。
この人はこういう人だったのか。

享年63。
まだまだ学びたかっただろう。
日ごろの不自由さも、英語が心に翼をくれたはずだ。

その後ずいぶん間があいてしまったけれど、書き込みだらけのテキストと共に
あとは私が引き受け、追い越そうと思っている。



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